第1期 「アート&プロジェクトマネジメント講座」

不足するアート分野のプロジェクトマネージャー。個人の経験に頼らない科学的な方法で論理的にプロジェクトの成功を担う人材を育成する。

日本では昨今、全国各地で地域芸術祭が開催され、美術館の新設も続くなか、多数のアートプロジェクトが企画され進行する状況です。その一方でアートプロジェクトの現場を、論理的・科学的な方法で安定的にマネジメントできる人材は非常に不足しているのが実情です。
アート業界のプロジェクトマネージャーは、キュレーター、作家、コーディネーターとのコミュニケーション、運営チームの構築、スケジュールや予算管理、教育、運営、広報事業など膨大な領域の業務を統括・管理する重要な責任を負っています。これまで、このような知識と経験は個人に蓄積されてきましたが、今日ではプロジェクトマネジメントの手法をもって、より多くのマネージャーがこの責務をこなせるようになることが求められています。

このような問題意識を背景に、第1期の「アート&プロジェクトマネジメント講座」(2021年11月5日〜)を開講します。豊富な経験を持つ講師陣が、アート業界の知識と、プロジェクトマネジメントの知識の双方を学べるユニークなカリキュラムを用い、座学とワークショップによって、アートのプロジェクトマネジメントを伝授します。

受講生は、「FUJI TEXTILE WEEK /織りと気配」「TEXTILE & ART 展」(2021年12月10日-2022年1月9日 山梨県富士吉田市にて開催。詳細は10月下旬発表)への視察を予定。
受講修了者には、修了書を発給します。

富士吉田の風景

本講座は、多数の現代美術のプロジェクトを手掛けるエヌ・アンド・エー株式会社とクリエイティブカンパニーの株式会社ロフトワークによる合同事業「NINE 有限責任事業組合」によって運営されます。

NINEは、アートプロジェクトにおいてキュレーターが描くアイデアとビジョンを現実世界に展開し、それを美しく開花させるための先進的なマネジメントの仕組みを目指します。NINEはアート世界におけるプラクティカルな実行者を目指します。

「アート&プロジェクトマネジメント講座」 第1期 概要

募集期間

2021年9月30日(木)ー2021年10月28日(木)12:00 受付分まで

 

場所

オンライン(Zoom) ※現地視察含む

 

特徴

・アート業界において実績ある2つ事業社のノウハウを取り込んだプロジェクトマネジメントのフレームワークやツールを提供します。
・座学のみならず、リアルな芸術祭の現場を題材に議論を体験できます。

 

募集対象

・アートプロジェクトを実現したい社会人
・将来アート業界で働きたい学生
・文化事業にかかわる行政、企業の担当者・関係者

 

参加条件

・18歳以上
・最低6回の授業に参加できること
・アートプロジェクトの仕事に興味があること

 

定員

15名
※応募者多数の場合は事務局での審査の上、受講当選者を決定します。

 

料金

受講料:社会人 18万円(税込) ・ 学生 9万円(税込)

※「7. 芸術祭の舞台裏と事例研究」は富士吉田での現場を見学する講座となります。現場での参加を希望される際の交通費・宿泊費は自費となります。現場に参加しない場合は、オンラインでの一部ダイジェストでの受講となります。
※学生の場合は学生証提示が必要です。

 

申し込み方法

応募期間が終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました

スケジュール

11月5日(金)18:00-19:30

1)アートプロジェクトにおけるAPM(アートプロジェクトマネジメント)の重要性

 

​​南條講師及び諏訪講師から、本講座の背景について説明し、芸術祭や展覧会におけるプロジェクトマネージャーの必要性、並びに役割と意味について対談します。

 

11月12日(金)18:00-19:30

2)アートプロジェクトマネージャーの仕事の諸領域について

 

プロジェクト・マネージャーがカバーする仕事の領域(目標設定、組織編成、スケジュール管理、予算管理、展示計画の管理、輸送手配、広報戦略、又開幕後の運営など)は多岐にわたります。こうしたアートプロジェクトの実務の全体像について説明します。

 

11月19日(金)18:00-19:30

3)プロジェクトマネジメントの基礎

 

プロジェクトマネジメントの基礎的な知識とその基本的な考え方を伝えます。また具体的なプロジェクトを題材にして、マネジメントにおいては何が大切な要素なのかを論じます。

 

11月26日(金)18:00-19:30

4)アートプロジェクトマネジメントの実装

 

アートプロジェクトをプロジェクトマネジメントの視点で分解・整理します。多岐にわたる作業をどう構築するのか、スケジュールはどう管理するのか、どこに曖昧な部分があるのか、そのリスクに対してどう対応すべきなのか、などについて事例をあげて学びます。

 

12月3日(金)18:00-19:30

5)チームビルディングの原理とその意味

 

キュレーター、アーティスト、主催者・関係者、PR、設営、運営スタッフなど、多岐にわたるステークホルダーとコミュニケーションをとるアートプロジェクトマネージメントにおいては、チームビルディングが最も大切な要素です。そこでチームのパフォーマンスを最大化するチームの編成方法を学びます。

 

12月10日(金)18:00-19:30

6)地域芸術祭のプロジェクトマネジメントシミュレーション

 

実際に2021年冬、開催される地域芸術祭「FUJI TEXTILE WEEK /織りと気配」「TEXTILE & ART 展」(2021年12月10日ー2022年1月9日 山梨富士吉田市にて開催)を事例として分析。アートプロジェクトの全体構想を、PMBOKのフレームワークを用いて構築します

 

12月11日(土)13:00-16:00

7)芸術祭の舞台裏と事例研究

 

「FUJI TEXTILE WEEK /織りと気配」「TEXTILE & ART 展」の現場を訪問。実際にキュレーターやコーディネーターの解説によって各作品を見学、芸術祭の現場、舞台裏でそのプロセスを学び、議論します。
*希望者はスタッフとして参加することも可能です

12月17日(金)18:00-19:30

8)全講座のまとめとふりかえり

 

全講座の振り返りを行い、受講者の意見発表をもってコースの終了とします。

*内容は諸事情により変更する場合があります

講師について

監修者/共同発起人:南條史生

このほど、「アート&マネジメント講座」を開講する運びとなったことは、大変喜ばしいことです。私自身長年にわたり美術館の運営、また地方芸術祭やパブリックアートプロジェクトを手がけてきましたが、その過程でプロジェクトマネジメントの重要性を感じていました。
この機会に是非、本講座ご参加いただきプロジェクトマネジメントの手法を通して、アートの発展に貢献していただきたいと思います。

講師陣(五十音順)

南條史生(N&A株式会社代表、森美術館特別顧問)
諏訪光洋(株式会社ロフトワーク代表)
田篭美保(森美術館展示・制作グループ シニア・コーディネーター)
原亮介(株式会社ロフトワーク シニアディレクター)
桑原康介(KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭プロジェクトマネージャー)
藤原さゆり(NINE 事務局長)

申し込み方法

応募期間が終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。

 

キャンセルポリシー
・受講をキャンセルする場合は、受講可能の案内から一週間以内にその旨のご連絡をお願い致します。
・受講可能の案内後、一週間以内の入金確認がとれない場合かつ、受講の意思確認が取れない場合はキャンセルとみなし、次点の方の繰り上げを行わせていただきます。

主催

NINE有限責任事業組合(NINE LLP)

NINE LLPは、南條史生氏率いるエヌ・アンド・エー株式会社と、株式会社ロフトワークの合同事業として組織、運営されます。
9のnが集まり’NINE’と呼びます。「n’」「’nano」でありごくごく小さく、あるいは不定的な数字を表し、「n次元」に表されるように定まらない、数値を表します。一方、ヒンドゥー教や仏教ではn(吽)は宇宙を「閉じる」文字であり智慧の音でした。
NINE LLPは、アートプロジェクトにおいてキュレーターが描くアイデアとビジョンを現実世界に展開し、それを美しく開花させるための先進的なマネジメントの仕組みを目指します。NINEはアート世界におけるプラクティカルな実行者を目指します。

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